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どさんこ田舎者、岐阜でものづくり修行中

北海道遠軽町出身、さのかずや25歳。情報科学芸術大学院大学(IAMAS)にいます。無茶と繊細さと賢さとバランス感覚。

音楽やハードウェアや人間がコモディティ化して、最後に残るのは意志である、という宗教の話

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https://instagram.com/p/3T6KshKrUc/



LINE MUSICが始まった。




レンタル屋さんで借りようと思っていたCDの曲を聞きながら、この記事を書いている。「自分でかき集めた音楽」「身銭を切って手に入れた音楽」なんてものの価値が完全に消滅した。


ただ、LINE MUSICで音楽を聴いていても、面白くないのだ。そこには意志がない。コモディティと化したポップミュージックの羅列、記号の羅列にすぎない。記号がジャンルで区分けされているだけだ。ジャンルで区分けされようと、記号の羅列に意志は生まれない。





アップル、グーグルが神になる日 ハードウェアはなぜゴミなのか? (光文社新書)

アップル、グーグルが神になる日 ハードウェアはなぜゴミなのか? (光文社新書)


ハードウェアがものすごい速度で刷新されていく時代になり、数年スパンで見ればハードウェアの価値さえ相当薄れてきた。iPhoneであれば、4だろうが5だろうが6だろうが、7が出てしまえば、「(Apple製品として)最新でない」という点ですべて一緒、コモディティとなる。乱発して消えていった日本製スマホコモディティにすぎなかったから消えていった。意志がないのだ。


もっと言えば、このまま行けば人間がコモディティになる未来もさほど遠くない。理系人材とか、職業訓練校としての大学とか、結構なことだと思いますが、ますます「出身校」とか「出身学部」によってできることを(勝手に)絞りこんで、社会的に(勝手に)評価される時代がやってくる。そういう学校を出る人間はその枠に収まろうとし、そういう文字通りの「人材」を採用する人間は「枠」で人間を採用する。枠さえあれば、その枠の中の人間に大差はなくなり、「働く人間」という部分において、人間はコモディティになる。意志さえ就活本のお手本通りにつくられ、枠に収まってゆく。枠からはみ出す意志が消えてゆく。






では、どんな音楽が面白いのだろう?どんなハードウェアが売れて、どんな人間が重宝されるのだろう?





DJというタイプの人がいる。いろんな音楽を場の空気に合わせて流す。楽しませたり盛り上げたり落ち着かせたりする。そこには意志がある。同じ楽しませる盛り上げるにも、それぞれいろんな音楽を使う。EDMだったりベースミュージックだったりロックだったり。意志の差異こそあれ、それぞれの意志を音楽という媒体に乗せて場を盛り上げる。





「1万円選書」というものが流行ったが、それは1万円分の本という媒体を介して「北海道の本屋の店長さんの意志」が乗る。人間はその意志に惹かれる。これはなぜだろうか。記号として珍しいからなのか、記号として共感できるからなのか、一個人の意志と自分の意志の答え合わせに興味があるのか。答えを知ってる人は教えて下さい。



一方でAppleは、クラウドなどの統一なプラットフォームを介した意志によって、Apple製のハードウェアを使って人々に新たな経験をもたらす。そこにiPhoneの4, 5, 6やApple Watchに大きな差異はない。どれだってApple社の意志を届ける媒体としては一緒なのだ。Googleも同様かもしれない。Androidの載ったスマホであればもはやなんでもいいのだが、そこにはAndroidという意志があり、Androidスマホという媒体に載せて経験をもたらす。



コモディティ化する人間からは意志が消える。意志のある人間を育てよう!としながら、出る杭として意志が攻撃的に表出する人間を徹底的に叩く美しい国クールジャパン。戦争しようとしたらまあ勝手な意志なんかないほうがいいんでしょうけどね。意志の消えた人間は容易にコントロールできるようになり、美しい国要員として動員されるようになる。素敵なことですね。



しょうもない意志でもいいから、意志を出していきましょうよ。これは自分に言い聞かせてるんですけどね。メディアはなんだっていいんだ。バンドサウンドだって打ち込み音楽だって映像だって文章だってグラフィックだってブログだってツイッターだってインスタだってMixChannelだってプロダクトだって就労だって起業だって投票だってスポーツだって格闘技だって、なんだったらLINE MUSICのプレイリストだっていいし、iPhone3Gを使い続けることだって、生き様そのものだっていいんだ。コピーライター養成講座に通っていたときに「否定されて傷つくことを恐れず、コンプレックスを丸出しにして言葉にしないと、人の心を動かすことなんてできない」って言っていた講師の方がいたなあ。意志はパンクなんだ。ただ、意志の消えたパンクはパンクなんかじゃない。ポップを踏襲したパンクによって、新しいポップを作っていきましょうよ。





って、先生が言ってました。

何にも結果残してない若造が言ってもしょうがないんですよーだ。





♪NOT WONK / Laughing Nerds And A Wallflower (ALBUM ver)

銀杏BOYZ我孫子真哉氏が運営するレーベルの、北海道苫小牧の19歳/20歳のバンド。
ずっと年下だけど本当にかっこいい。




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